子どもから「違うランドセルにしたい!」とせがまれ、困った経験をされた方もいらっしゃるのではないでしょうか。場合によってはランドセルの買い替えが必要になることもあるかもしれませんが、できることなら6年間大切に使って欲しいというのが親の本心でしょう。
ところで、実際にランドセルを買い替えた方は、どれくらいいるのでしょうか。その理由について保護者の体験談を含めて紹介するとともに、買い替えの必要がないときにはどのように対処すれば良いかもお伝えします。
買い替え経験者は少数派
少し古いデータですが、子ども用品を扱う三起商行が2012年に実施した「ランドセルに関する意識調査」で、ランドセルの買い替えや修理に関するアンケートを実施しています。
これによると、ランドセルを「買い替えたことがある」と答えた人は全体の5%、「修理したことがある」が19%で、「修理が必要だったが、そのまま使用している」という方も3%いました。
この調査では、買い替えの理由まで詳しく調べていないため、「修理が必要だから」なのか「カラーやデザインが気に入らなくなったから」なのかはわかりませんが、いずれにせよ、買い替えを経験された方は5%しかいないという結果になっています。
参考:@Press
ランドセルの買い替えを検討した人の声
では、ランドセルの買い替えを検討された方は、どのような理由があったのでしょうか。ネットの口コミ情報から、いくつかピックアップしてみました。
(長男は)3年生くらいから、荷物も増え、ぐんと重くなり、フィットとしてないようで、洋服の左鎖骨部分に穴が空くようになりました。で、先日次男の量産系のランドセル(五万円台)が届き、背負わせると軽いし、痛くないといいます。やはり今のは左が痛いといいます。ベルト調整してもです。
ランドセルはあと2年半は使いますが、ベルトの機能ありのランドセルに買い替えてあげたい気持ちと、悩んでいます。
参照:ウィメンズパーク
娘が登校2日目にしてランドセルを買い替えたいと言ってきました… 娘のランドセルは某有名店Aのモノでして、吟味に吟味を重ね、「ハートのついたランドセルがイイ。」と言っていた娘を説得して買ったものです。入学するまでは娘もとても気に入っている様子でした。
しかし、クラスのほとんどの児童が「ふわりぃ」だったらしいのです。その他の子も天使の羽やフィットちゃん等、とりあえず複数は同じ物を持っていたようで、Aはうちの娘だけ。 その上、まだ名前も知らない男の子が「なんでそんな変なランドセルなのー?」としつこく聞いてきた事が娘にとってはかなりグサリときたようです。
参照:Yahoo!知恵袋
ランドセル、小学4年生のときに重くてうっとうしくなって、先生に「これじゃなくちゃダメ?」と聞いたら「別に決まりはないよー」となって、好きなバッグで通うようになった。
参照:Twitter
ネットの口コミ情報を見ていると、「子どもの体にフィットしないから」といった買い替えが必要なケースもありましたが、「友だちと違うメーカーやデザインだから」「好みが変わったから」など、一見すると買い替えの必要がないケースも散見されます。
購入するときは「これがいい!」と決めても、友だちのものを見て「あれがいい!」と心変わりするのは、ランドセルに限らず子どもにはよくある話です。とはいえ、ランドセルは高価なものですから、容易に買い替えができるものではありません。そのため、どう対処すれば良いか悩んでしまう親御さんも少なくないようです。
買い替えをねだられたときの対処法は?
買い替える必要がないのに、子どもからランドセルの買い替えを迫られたときには、どのように対処すると良いのでしょうか。対処法をいくつか考えてみましょう。
クールダウンさせる
子どもの好みは、日々変化するものです。昨日までは「黒のランドセルがいい」と言っていたのに、今日になると「やっぱり青がいい」と言うことも、しばしばあります。でも、しばらくすると忘れてしまうこともありますから、落ち着くまで待つのも一手です。
それでも、買い替えをせがんでくるようであれば、視点を変えさせる方法も考えてみましょう。たとえば「青のランドセルは○○君も持っているけど、黒だとあなたのランドセルだってすぐわかるよね」など、自分のランドセルの魅力が伝わるようなアドバイスをしてあげる対処法もあります。
ランドセルカバーを付ける
カラーやデザインが買い替えたい理由の場合、ランドセルカバーを使うという方法もあります。ランドセルカバーは、メーカーのオプションや市販の商品など、さまざまなところで購入でき、種類も豊富です。お手頃な価格ですから、子どもの好きなカラーやデザインのランドセルカバーを選ばせることで、解決する場合があります。
裁縫や手芸が得意な方なら、子どもと一緒にランドセルカバーをつくるという方法もよいでしょう。
メーカーや販売店に相談する
入学前など、未使用のランドセルであれば、メーカーや販売店で返品や交換を受け付けているところもあります。
ただし、交換が可能なメーカーや販売店は限られますし、ランドセル商戦は年々早まっているため好きなカラーやデザインの商品が残っていない可能性もあります。もし、お気に入りのランドセルが残っていたら、相談してみるのも一手です。
他のバックで代用する
Twitterの意見にもありましたが、高学年になるとリュックや手提げバックに学用品を入れて通う子もいます。
代用品を与えるのは簡単な方法ではありますが、ランドセルには「荷物を運ぶ」という役割のほかにも、転んだ時など衝撃から子どもの身を守ったり、体への負担を軽減させる工夫をしていたりといったメリットもありますから、あまりおすすめできない方法です。
まとめ
ランドセルの買い替えを迫られたときの対処法をいくつか紹介しましたが、いちばん大切なのは、子どもに「長く大切に使うよう責任感を持たせる」ことではないでしょうか。
そのためには、購入時に子どもの意見を尊重したうえでランドセルを選ばせることが重要になってきます。お気に入りのランドセルを選ばせ、「自分で選んだものだから最後まで使う」といった責任感を持たせることで、買い替えを防げるとともに、子どもの精神的な成長にもつながるでしょう。