ランドセルコラム

手縫いとミシン縫いは何が違うの?

工房系のランドセルを中心に、「手縫い」にこだわりを持つメーカーも多く見られます。手縫いのランドセルは丁寧な仕上がりで、「頑丈で温かみがある」というイメージがありますが、実際のところはどうなのでしょうか。そもそも、ミシン縫いとは何が違うのでしょうか。

今回は、ランドセルづくりにおける手縫いとミシン縫いの違いや、メーカーがどのようにランドセルを縫製しているのかについて紹介しましょう。

 

 

手縫いのランドセルでもミシン縫いが使われる

まずランドセルの縫製についてですが、基本的にはどのメーカーも「ミシン縫い」でつくっています。「100%手縫いのランドセル」という商品は、ありません。手縫いを売りにしている工房系のメーカーでも、多くのパーツはミシン縫いで仕上げており、実際に手縫いをしているのは一部分のみです。

逆に、100%ミシン縫いのランドセルはあります。大手メーカーでは大量生産をするために自動縫製ができる専門のミシンを用いて、一部のパーツを仕上げているところもあるのです。

一つのランドセルには、100とも200ともいわれるパーツが使われています。これを一つひとつ手縫いで縫製すると、ものすごい時間と手間がかかり、ランドセルの価格は数十万円にもなるでしょう。価格をできるだけ抑えるには、ミシンなどの機械を使用して製造する方が合理的です。

ではなぜ、手縫いにこだわるランドセルメーカーがあるのでしょうか。他社との差別化という点もありますが、いちばんの目的は「ランドセルの強度を高めるため」です。一般的に、ミシン縫いよりも手縫いの方が縫製の強度を高められるといわれます。このため、手縫いにこだわるランドセルメーカーでは、ランドセルの負担のかかりやすい部分には手縫いで補強することによって、6年間使っても壊れにくい商品をつくりだしているのです。

手縫いにこだわっているメーカーは、工房系だけでなく大手にもあります。どの部分を手縫いで補強するかはメーカーによっても異なりますが、いずれにしても手縫いとミシン縫いの、それぞれの特徴を組み合わせながら、美しくて長持ちするランドセルを作っているのです。

 

 

手縫いの特徴とは

先ほどもお伝えしたように、手縫いはミシン縫いと比べて強度を高められるという特徴があります。これは、手縫いとミシン縫いとでは縫い方が異なるからです。

手縫いとは、熟練の職人が針と糸を使って手作業で皮革を縫っていく作業です。皮革の表と裏から糸を付けた針を交互に通し、糸が八の字を描くように縫っていきます。この縫い方だと、たとえ糸の一ヵ所が切れたとしても、全部がほどけることはないので丈夫といわれます。

一方、ミシン縫いの場合は上糸と下糸を使って縫製しますが、上糸が下糸をすくうようなかたちで縫い進めていきます。この縫い方だと、糸が一ヵ所切れると連鎖するように全部がボロボロとほどけてしまうのです。

つまり、手縫いの方が縫った糸がほどけにくいため、頑丈な仕上がりになります。

 

糸にこだわるメーカーもある

皮革を縫うときに使う糸には、ロウを塗布したものを使っているメーカーもあります。これを専門用語で「ロウ引き」といいます。ロウ引きした糸は耐久性が上がり、時間が経つほどロウが固まって強度がさらに増すという特徴があります。簡単にはほどけず、たとえ糸が切れたとしても全体がほつれることもありません。

 

手縫いで仕上げる部分はどこ?

手縫いはとても手間のかかる作業ですから、縫製はランドセルのなかで負担のかかりやすい部分など、一部に限られます。メーカーにもよりますが、背カンと肩ベルトの取り付け部分は手縫いで縫製しているところもありますし、大マチと背当ての縫い合わせに太い糸を使って手縫いで仕上げているところもあります。

手縫いした部分が多いランドセルメーカーほど、強度にこだわっていることは間違いありませんが、その分、価格が高くなる傾向にあります。

 

見た目に差が出る

手縫いは、熟練の職人が一つひとつ丁寧に作業していくため、均一性についてはミシンに劣ります。

均一ではないといっても、しっかり縫製していますから強度に差が出ることはありません。職人は皮革の状態も見ながら縫製の力加減を変えることもあります。見た目にちょっと違いがあっても、それが「手縫いの味」といえるのではないでしょうか。

 

 

ミシン縫いの特徴とは

ミシン縫いの特徴は、仕上がりがきれいになること。縫い目も均等ですし、滑らかなカーブや複雑なパターンなども美しいステッチに仕上がります。

商品ごとの差が少なく、どのランドセルも均一に仕上がることもミシン縫いの特徴です。手縫いは職人の勘に頼る点が多く、どうしても多少のバラツキが出てしまいます。ミシンも職人技が求められますが、手縫いと比べると見た目の差は生じにくいといえます。

また、ランドセルの仕上げ縫いの際には縁取り部分を一気に縫製するといった、真っ直ぐに縫えることも、ミシンだから成せる技です。

 

複数のミシンを使い分けながら縫製

 ランドセルメーカーで使われるミシンは、皮専門の工業用ミシンです。家庭用のミシンとは異なり、厚くて固い素材でもスイスイと縫い進めていきます。

工業用ミシンにもいくつか種類があり、それぞれを使い分けながら縫製しています。

たとえば「平ミシン」は、台が平面で見た目は家庭用のミシンです。主に、小マチなどのファスナーを付けるときに使います。

立体的なものを縫うときには「腕ミシン」といわれる、台が筒状になったミシンを使います。大マチを仕上げるときや小マチの口前などを縫う際には、腕ミシンが活躍します。

このほかにも、モチーフなどを縫う際には「コンピュータミシン」を使うメーカーもあります。職人技でも難しい複雑なデザインを縫うには、こうした機械を投入して仕上げられます。

 

 

まとめ

多くのランドセルメーカーでは、「頑丈にする必要がある部分は手縫い」「美しく仕上げる部分はミシン縫い」といった使い分けをしながら、オリジナリティのある商品を生産しています。

いずれの縫い方も、職人の優れた技術を必要とする作業です。職人たちは、一つひとつのランドセルに丹精を込めて、丁寧に仕上げています。こうした縫製の部分もチェックして、職人たちの気持ちを汲み取りながらランドセルを選んでみてはいかがでしょうか。

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