ランドセルコラム

置き勉、電子化でランドセルは不要になる?

「ランドセルは本当に必要なのか?」と、SNSやブログなどで問題提議される方がいらっしゃいます。

この方々の主張によると、「文部科学省は『置き勉』を認めていること」「学校ではIT化が進み1台のタブレット端末で勉強できること」など、社会環境の変化によって子どもたちが手ぶら同然で登下校できる時代が近づいている、ということだそうです。

 

もし、そのような時代が到来したら、ランドセルは本当に不要になるのでしょうか。ネットなど一部でささやかれている「ランドセルの必要性」について迫ってみます。

 

 

ランドセルは本当に必要なのか?

ランドセルの必要性について、まずは現代の教育環境から探ってみましょう。

 

「置き勉」の容認について

いわゆる「置き勉」とは、家で使わない教科書や教材などを教室に置いて帰ることです。

2018年に文部科学省は、全国の教育委員会などに対して置き勉を認めるよう通知しています。その背景には、「子どもの通学カバンが重すぎる」という生徒や保護者からの声が多く寄せられたことがありました。

脱ゆとり教育による学習指導要領の改訂に伴い、教科書のページ数は、小学校で47.1%(平成17年度比)、中学校では36.7%(平成18年度比)も増えたという調査結果があります(※)。さらに小学校では、英語やプログラミング教育などの新しい教科が始まり、教材も増えています。

これらをランドセルに入れると、総重量は5kg以上、学校や学年によっては8kgくらいになるケースもあるようです。このため文部科学省は、「子どもの健やかな発達に影響が生じかねない」と、必要に応じて置き勉を認めるようになりました。すでに一部の小学校では置き勉が容認されていますが、「ランドセルが不要になった」という声は聞かれません。

※一般社団法人教科書協会「教科書発行の現状と課題(2020年度版)」

 

デジタル教科書の普及

現代の小学校ではIT化が進み、タブレット端末を使った「デジタル教科書」を使う学校もみられます。

その動きは加速しています。文部科学省の調査によると、デジタル教科書を導入した学校がある自治体数は2019年が107市町村(全市町村の6.1%)でしたが、翌年2020年には257市町村(全市町村の14.7%)が導入を検討しているという結果が出ています(※)。

ただし、デジタル教科書にすべて置き換わるかといわれると、現状では課題が多いのも事実。学校ではインフラ構築や管理方法などを検討する必要がありますし、教科書会社も会社によって操作方法が異なるなど、検討すべき内容は山積しています。こうした実情から、しばらくは紙との併用が続くものと考えられます。

※文部科学省「デジタル教科書に関する制度・現状について」

 

 

海外ではどうなのか?

IT先進国といわれる韓国では、2015年からすべての学校でデジタル教科書の使用が解禁になっており、導入は広がっているようです。日本の小学校にあたる初等教育では、3年生以上は社会、科学、英語の3教科でデジタル教科書が配布されており、2018年現在の使用率は8割を超えるそうです。

そんな韓国でも、学生カバンの重量が問題視されています。受験戦争の激しい韓国では、学校の教材と塾の教材を一緒に持って通学する子も多く、カートタイプの通学カバンで登下校する姿も見られるそうです。

韓国ではランドセルではなくリュックサックで通学するのが一般的ですが、「転んだときに体を守ってくれる」といった理由から、背負い式の通学カバンを持たせたい親も多いのだとか。デジタル化は進んでも、通学カバンは根強く人気があるようです。

 

 

ランドセルの必要性とは

韓国の方の意見にもあったように、ランドセルには教科書や教材などを運ぶという役割だけでなく、「子どもたちの身を守る」機能も備えています。

ここで改めて、ランドセルの機能について考えてみましょう。

 

後ろに転んでも体を守ってくれる

子どもが後ろに転んでも、厚みと耐久性のあるランドセルがクッションの役割を果たし、ケガの程度を抑える効果があります。交通事故に遭って後ろに投げ飛ばされた場合でも、ランドセルを背負っていたことで頭部を守れ、命を救うことにつながったケースもあるのです。

また、大きな地震に襲われたときも、丈夫なつくりのランドセルなら落下物から頭を守るのに効果が期待できます。

 

両手が使える

両手が自由に使えることも、子どもの身を守る上で有効です。前に転んだ場合でも両手で体を守れるため、ケガの程度を抑えられるでしょう。

これが手さげカバンの場合、片手がふさがっているため、とっさの行動に対応できないケースも考えられます。

 

カラダへの負担を軽くする

ランドセルは重いというイメージがありますが、子どもの体への負担を考えると、手さげカバンやリュックサックよりも軽減できる一面もあります。

ランドセルの肩ベルトには、左右両方に荷重をバランスよく分散させ、身体への負担を抑える工夫が施されています。

手さげカバンだと、荷物を持っているほうだけに負荷がかかり、子どもに無理な負担をかける恐れがありますし、リュックサックだと教材などの重みで肩ベルトが食い込んだり、歩行中にカバンが揺れて身体に無理な負担をかけたりすることがあります。こうした点も、ランドセルは構造やパーツの工夫などによって、重さを感じにくくカラダへの負担を抑えられるように設計されているのです。

 

 

まとめ

置き勉やデジタル教科書が教育現場で広く浸透すれば、子どもたちの通学カバンのかたちも変わってくるかもしれません。しかし、現実的にその時代が訪れるのは、まだまだ先になりそうです。

それに、どんなに時代が変わっても、ランドセルの持つ耐久性や安全性、機能性といった役割は変わりません。手さげカバンやリュックサックにはない「子どもたちの身を守る」役割を果たすために、ランドセルメーカーは常に研究開発を続けています。

ランドセルの必要性に疑問を感じている方は、改めてその機能や役割を知っていただけると幸いです。

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