ランドセルニュース

ランドセルができるまで~どうやって作られているの?

ランドセルがどのようにしてつくられるのか、気になったことはありませんか?

 

1つのランドセルには100種類を超えるパーツが使われており、生地を裁断する人、パーツを貼り合わせる人、ミシンを掛ける人など多くの職人の想いが詰まっています。

 

アクティブに動き回る子どもが6年間使っても壊れないよう、小さな妥協も許さないランドセルづくり。その工程を見ていきましょう。

 

 

型入れ・裁断

 

ランドセルづくりの最初の工程が、生地の「裁断」です。大手メーカーだとコンピューターで制御された型抜き専用の機械で裁断するところもありますし、工房系の場合は手作業で一枚一枚を丁寧に型抜きしていくところもあります。

 

革製品を扱うランドセル工房では、裁断の前に「型入れ」をするのが一般的です。型入れとは、大きな天然皮革のどの部分を裁断するかを決める、下書きのような作業です。天然皮革は、傷やムラ、模様など一枚一枚の表情が異なりますし、デザインだけでなく強度も変わります。それを、職人がランドセルのどの部分をどこの革に使えば良いかと見極めながら型入れをし、パーツの元になる形に裁断していきます。

 

また、天然皮革は革の厚みもさまざまですから、厚さを調整する「革すき」も必要です。ランドセルのパーツによっても厚さは異なるため、漉き機を用いてそれぞれの場所に適した厚さに調整していきます。コンマ数ミリの差が、ランドセル全体の重量や耐久性にも影響を与えるため、職人技が必要な作業です。

 

 

パーツの製作

 

裁断した生地と、錠前やファスナーなどの金具とを組み合わせる「パーツ製作」の工程です。ランドセルには多くのパーツが使われていますが、それぞれのパーツをつくり、それらを組み合わせて全体を仕上げていくのが基本的な流れです。

 

ところで、ランドセルのパーツのなかで最初に作るのはどの部分か、ご存じでしょうか? メーカーによっても異なりますが、一つひとつ手づくりしている工房系のメーカーでは前段ポケットからつくり始めるところが多いようです。これは、ランドセル全体の形状に影響を与える重要なパーツだから。

 

前段ポケットが少しでも歪むと、ランドセル全体の形も歪んでしまうことがあるため、最初に作られるのです。特に天然皮革の場合、縫製のしやすさや生地が微妙に伸び縮みすることも考慮するなど、高い技術が必要とされる作業ですから、職人が手作業で進めます。

 

次に作るのが、教科書や教材などを入れる「大マチ」部分です。大マチは、強度が重要なポイント。子どもがランドセルの上に座ったり、壁に押し付けたりしても型崩れしないよう、各メーカーでは補強材など用いて強度を高める工夫をしています。

 

そして、ランドセルの顔ともいえる「かぶせ」の製作。かぶせはランドセル全体の印象を決めるといっても過言ではない、大切なパーツです。表地と裏地、その間に挟むスポンジなどを貼り合わせて製作していきます。

 

 

縫製

 

パーツ製作の仕上げは、ミシン掛けによる「縫製」です。ミシンはパーツ製作だけでなく、組み立てや仕上げにも使う、ランドセルメーカーの重要な機械の一つ。強度を高めるミシン、美しいステッチで彩るミシンなど、それぞれの部位に適したミシンを使い分けながら、縫製していきます。

 

コンピューター制御によるミシンで自動縫製している大手メーカーもありますが、ほとんどの部位は手作業で縫製するのが実情です。ファスナーや名前カードなどをつける前ポケット、多くの生地が重なる肩ベルト、繊細で複雑な縫製が必要なヘリの部分など、細かな部分は手作業でないとつくれません。ランドセルには、職人技が求められる部分がたくさんあるのです。

 

 

組み立て

 

パーツがすべて揃ったら、「組み立て」の作業へ移ります。組み立ての工程は、まず前ポケットと大マチをつなげ、その後に背カンや背あて、かぶせを合わせるといった流れで組み立てていきます。

 

パーツをのりでつなぐ「貼り合わせ」の工程は、職人が一つ一つ丁寧に行う重要な作業。ちょっとしたズレが、仕上がりの美しさや強度に影響を与えますから、職人が細心の注意を払って組み立てていきます。

 

パーツを組み合わせたら、ヤットコなどの専用道具で強力に密着させ、全体の形を整えます。

 

 

仕上げ

 

組み立てられたランドセルは、いよいよ仕上げの段階へ。専用のミシンで、ランドセルの縁取りを一気に縫い上げて耐久性を高めます。

 

こだわりの強いランドセルメーカーでは、仕上げの縫製を「手縫い」で行うところもあります。特に、負荷のかかりやすい肩ベルトや背あての部分などは、手縫いで強度を高めたい場所。6年間使い続けられるよう思いを込めて、職人が一針一針、丁寧に縫いこんでいきます。

 

こうして仕上がったランドセルは、最後の「検品」へ移され、汚れや傷、糸のほつれなど細かい部分をチェックしていきます。

 

そして、検品に合格したランドセルは、最後にピカピカに磨き上げて包装され、新1年生のもとへと届けられるのです。

 

 

工場見学をしているランドセルメーカーもある

 

ランドセルメーカーのなかには、制作現場を見られる「工場見学」を実施しているところもあります。見学中に各メーカーの特徴やこだわりなども教えてくれますから、ランドセル選びの参考になるでしょう。

 

工場見学といっても、大手メーカーと工房系とでは作業場の規模が異なりますから、それぞれの特徴を生かした見学ツアーを各社取り組んでいます。たとえば、大手メーカーではガイドが付いて、大型機械で裁断されるところや自動縫製される現場など紹介してくれる企業もあります。工房系だと、革を型抜きするところからミシン掛けや組み立て作業までを間近で見られるといったツアーが人気のようです。

 

メーカーのこだわりや特徴は、ランドセル売場でも聞けますが、生の作業現場を見ながら教えてもらったほうが説得力は高く、ランドセル選びがしやすくなるかもしれません。各社のホームページで工場見学を受け付けていますので、興味のある方は予約をして足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

 

まとめ

 

一つのランドセルができるまでには多くの職人が関わり、しかも手作業に頼る部分が多いことが、わかっていただけたのではないでしょうか。大手メーカーでは自動化されている部分もありますが、要所については専門の職人が対応し、丹精込めてランドセルづくりに努めています。

 

「子どもたちが使いやすいように」「6年間使い続けても壊れないように」という職人たちの思いを感じながら、ランドセルを選んではいかがでしょうか。

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