「ランドセルに傷や汚れがついて落ちない」と、困った経験はありませんか?
どんなに大切に使っていても遊び盛りの子どもたちですから、雨で濡らしたり何かにぶつけて傷をつけたりすることだってあるでしょう。
とはいえ、6年間使うものなので、できるだけキレイな状態を保ち続けたいですよね。
そこで、ランドセルの傷や汚れを防ぐために、日常的に心がけたいお手入れやメンテナンスの方法をまとめました。
ランドセルの正しいお手入れ:雨でぬれたときは?
最近のランドセルは、本革やクラリーノ(人工皮革)など素材を問わず、防水加工や撥水加工がされている商品が主流です。こうした商品なら、ちょっとくらい雨に濡れてもランドセルにダメージを与えることはありません。
ただ、ゲリラ豪雨のような突然の大雨に降られると傘だけでは雨から守れず、ランドセルの内側までびしょ濡れになることだってあるでしょう。濡れたランドセルをそのまま放置すると、変形やひび割れ、カビなどの原因につながりますから、しっかり乾かすことが長く美しい状態を保つためのポイントです。
お手入れのポイント
雨で濡れたランドセルは、乾いた布で雨水を拭き取り日陰で自然乾燥させるのが、お手入れのポイントです。
そのまま放置しておくと、環境によってはカビが生えたりひび割れが生じたりすることがありますから、できるだけ換気の良いところを選んで乾かしましょう。
クラリーノは、本革と比べて雨に強いといわれますが、ランドセルの内側まで防水加工が施されていない商品もあります。
こうした商品だと、濡れた内側から変形やシワが生じる恐れがありますから、内側も乾いた布で拭き取って日陰で自然乾燥させることが大切です。
ここで注意したいのが、ドライヤーは使わないこと。
「翌日も学校があるから早く乾かしたい」という気持ちもわかりますが、ドライヤーの熱風をランドセルに浴びせるとシワが生じるなどのダメージを与え、かえって品質を落とすことになる可能性があります。
必ず自然乾燥で対応しましょう。
あらかじめ濡れないように、ランドセル用のレインカバーを用意するなど対策をするのも一手です。
梅雨時期や雨が多い季節は、ランドセルの中に常備しておくと安心でしょう。
ランドセルの正しいお手入れ:傷やヒビが入った!
ランドセルを長く愛用していると、革が乾燥して硬くなることがあります。
特に、濡れたランドセルを乾かした後で表面を触れると、しっとりとした感触がなく、ところどころカチカチになっている場合があります。
こうした状態で、ちょっと乱暴に扱うと傷が付いたり折れたり割れたりすることも。
ランドセルは乾燥に弱い性質もありますから、日ごろのお手入れでメンテナンスしてあげましょう。
お手入れのポイント
傷やヒビが目立ってきたら、革用クリームを使ってお手入れすると良いでしょう。
革用クリームは、素材によって異なります。牛革100%のランドセルの場合は市販の革用クリームで対応できますが、ブライドルレザー、ヌメ革、ツヤなし革などのランドセルは、専用のクリームでお手入れする必要がありますので注意が必要です。
クリームを使う際は、まず乾燥した布でランドセルの表面についたホコリを払います。
その後、乾いた布にクリームをつけ、ランドセルの表面に薄く伸ばすように塗り込みましょう。最後に、軽くブラッシングをしてあげると、傷やひび割れのしにくいランドセルになります。
きれいな状態になるからといって、クリームの使い過ぎには要注意。頻繁に使うと革を傷めてしまうこともありますから、多くても年に数回程度で留めましょう。
また、先ほども話したように、ランドセルの素材によっては革用クリームが使えない商品もあります。
説明書に「革用クリームを使わないでください」などの注意書きがされているランドセルもありますので、お手入れをする際には説明書やメーカーのホームページなどで確認することをおすすめします。
「できるだけ傷や汚れをつけたくない」という方には、ランドセルのかぶせを覆う「かぶせカバー」がおすすめです。硬いビニールなどで作られたかぶせカバーを取り付けることで、傷やヒビがつきにくく、また汚れが付いても落としやすくなります。
ランドセルメーカーのオプションなどで販売されていますから、ご購入の際に検討してみてはいかがでしょうか。
ランドセルの正しいお手入れ:お弁当の中身がこぼれた!
ランドセルの中に入れていたお弁当やジュース、家庭科の授業で持っていく食材などをこぼして内側を汚してしまった、といった話もよく聞かれます。
食品は汚れだけでなく匂いも気になりますし、そのまま放置するとシミができたりカビが生えたりといったトラブルが生じることもあります。
食品をこぼしたら、できるだけ早く対処するのが肝心です。
お手入れのポイント
食べ物や飲み物をこぼしてできた汚れは、中性洗剤を使って落とします。
乾いた布に水で薄めた中性洗剤をつけて汚れた部分を軽くこすりながら拭き取れば、油ものの汚れや匂いなどもきれいに落とせるでしょう。
最後に、乾いた布で乾拭きをして風通しの良い場所で自然乾燥させます。
お弁当の汁などの水分は、ランドセル内装の奥まで染み込んでいる可能性があります。
一般的なランドセルには、内装に着け外しができる底板がはめ込んであることが多いので、底板の下も汚れていないかチェックするようにしましょう。
もし、底板の下まで染み込んでしまった場合、汚れや匂いが完全に落とせないこともあります。
気になる場合は、クリーニングなど専門店に相談してみましょう。
まとめ
ランドセルに傷や汚れがついても、適切に処置することで、ある程度はカバーできます。
とはいえ、どれだけ対処をしても汚れや傷から完全に守るのは困難です。
しかし、時が経てばそうした汚れや傷が風合いとなって、卒業後に「良い思い出」になるかもしれません。できるだけきれいな状態で保ちたい方には、水や傷に強い商品や保証の付いた商品を選ぶのもポイントです。
ランドセルを購入する際には、汚れや傷がつきにくい工夫がされているか、万一の際にメーカー保証で対応してくれるか、といった点も確認しておくと良いでしょう。
さまざまなケースを考えて、6年間安心して使えるランドセルを選びたいですね。